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ノブレスオブリージュの精神

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

 

ハンガリー議会は30日、新型コロナ対策強化に向け、「独裁指導者」で有名なオルバン首相の首相権限を無期限に拡大する法案を可決した。

https://www.washingtonpost.com/world/hungarian-parliament-hands-orban-power-to-rule-unchecked/2020/03/30/cc5135f6-7293-11ea-ad9b-254ec99993bc_story.html

ハンガリーの首相権限、無期限に拡大 「独裁」か (写真=ロイター) :日本経済新聞

 

 

 

今回可決された法案により、非常事態時にオルバン首相が必要と判断したものはすべて政府権限で実現することとなる。

 

 

 

ハンガリーではすでに非常事態宣言が出され、教育機関の閉鎖や市民の移動制限などの措置が行われている。大した拘束力もない緊急事態宣言を出すか出さないかで揉めているどこぞの国とは大違いだ。ちなみに感染者447人、死者15人が確認されている。

 

 

 

今回可決された上記の独裁色溢れる法案については、主に2つのことが焦点となっている1つはこの権限強化の期限が「無期限」であるということ。

 

 

 

イタリアや英国、フランスなど、他の欧州諸国でも非常事態時の権限拡大は見られてきたが、無期限なのはこれが初で、コロナ危機後も続く恐れがある。

 

 

 

実はすでに前例があり、2016年にハンガリーで移民が急増した際に導入された緊急事態時の権限拡大がオルバン政権下でいまだに効力を発揮している。おそらく今回のコロナによる権限拡大も同様の結果になる可能性が高いと専門家は指摘している。

 

 

 

 

もう1つの焦点は、「新型コロナ対策を妨げるようなフェイクニュース』を流した場合、最大で5年間禁固刑を言い渡される」という項目が法案に盛り込まれた点だ。

 

 

 

オルバン首相は典型的なポピュリストで、国や政府に批判的な報道は徹底的に抑圧してきた。

90%が政府寄りメディアのハンガリー - 小林恭子|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

 

 

 

ワシントンポスト紙によると、ハンガリーでは、ここ数週間で「フェイクニュース」を流したとして既に数例の逮捕者が出ているが、逮捕者は政府による感染者数の過少報告を指摘していたとのこと。

 

 

 

ただでさえ報道の自由が抑圧されているハンガリーで、さらなる報道の自由の抑圧につながるのではないかというのが野党側の主な批判となっている。

 

 

 

ハンガリーは過去にも、憲法改正により憲法裁判所の権限を著しく弱める実質的な司法介入を行ったり、難民申請希望者を支援する弁護士やNGOに対する刑事罰を許可する法案を可決したりなど、EUの中でも問題行動が目立っている。

中欧における「法の支配の危機」――EU内部に深まる亀裂 / 東野篤子 / ヨーロッパ国際政治 | SYNODOS -シノドス-

 

 

 

一連の行動の筆頭に立つオルバン首相は、2014年7月に「非リベラル民主主義(illiberal democracy)」演説を行い、その反移民・EUの姿勢により国内の右派勢力から人気を勝ち取っている。

 

 

 

首都ブダペストの美しい街並みから日本人の旅行先としても人気のあるハンガリーだが、EUの中での位置づけはポーランドと対をなす問題児そのものだ。

 

 

 

 

このようなコロナ危機を利用した権力強化の動きは、ハンガリー以外にもみられている。

 

 

 

中東イスラエルでは、ネタニヤフ首相がコロナ危機を理由に、自らの汚職に関する裁判を先送りにし、権力に居座り続ける様子について国内から批判を招いている。

 

 

 

同じく問題児として知られるフィリピンドゥテルテ大統領は25日、予算配分などに関する自らの権限強化に加え、民間医療機関の指揮権を付与する法案を成立させたと発表した。

フィリピン、大統領の権限強化 新型コロナ対応で :日本経済新聞

 

 

 

 

 

中国をはじめとし、コロナ危機のような非常事態では国民の人権を制限しやすい社会主義型の独裁国家の方が大規模かつ迅速に対応することができると巷では囁かれている。

 

 

 

ある意味、今回のコロナ危機は民主主義国家にとっては2度目の試練のときなのかもしれない。

 

 

 

1度目の試練は米ソ冷戦のときだ。資本主義・民主主義が強まるにつれて人々の間には経済格差が広がり、より平等な社会を動きを求める動きが社会主義となって立ちはだかった。

 

 

 

前回の危機は経済格差という、西側民主主義国家の経済体制に対する試練だった。一方で今回のコロナ危機は、どちらかというと政治体制に対する試練という側面が強い気がする。

 

 

 

これまで人々の自由や人権を強めてきたことがあだとなり、民主主義国の人々がコロナ対応に伴う自由や人権の抑制に反発する一方、自由や人権を抑圧しがちな社会主義国は淡々と対応を進めている。

 

 

 

実際に中国では真偽のほどは定かではないが早々に国内の対応を収めつつあり、苦しむ他国への支援をここ数週間で拡大させている。今回のハンガリーでの権限強化も、より広い視点で捉えれば、国際社会で生じつつある大規模な政治変動の一部に過ぎないのかもしれない。

 

 

 

著名な国際政治学者イアン・ブレマー氏は、今回のコロナ危機を受け「国際秩序の変化」を指摘している。

「新型コロナウイルスは、私の生涯で最大の危機」= 国際政治学者イアン・ブレマー氏(ロイター) - Yahoo!ニュース

 

 

 

 

 

まあ社会主義とまではいかずとも、個人的に強いリーダーシップそのものは問題ないと思っている。なんなら正しい一部の指導者が「ノブレスオブリージュ(高貴なる者の義務)」の精神をもって統治するのであれば、国民全員の意見を反映させなくていい分、よっぽど楽で効率的だと思う。

 

 

 

私が愛してやまないFateシリーズの中に登場するマケドニアの英雄アレキサンダー大王(イスカンダル)はセイバーとの問答の中で「王の在り方」について語っているが、個人的にこの考えは気に入っている。

https://www.youtube.com/watch?v=-A-q7zfl2pg

 

 

 

王とは誰よりも謙虚であるべきで、国民を救うことにすべてを捧げる存在だと述べるセイバーに対し、イスカンダルは、王とは誰よりも豪快で強欲な存在であり、その姿に国民は魅せられ、その中から次の王が生まれると説く。ただ一方的に救われただけでは国民は育たない、人々を魅了してこそ王だとイスカンダルは豪語する。

 

 

 

今でこそ民主主義が偉いみたいなところがあるが、ひと昔前までは君主・王が国を代表して政治や外交を行っていた。

 

 

 

しかし、ひとたび王が腐敗し、独裁体制が敷かれ、国民への抑圧が横行し始めた。それではだめだと思った国民が立ち上がり、国民国家国民主権の考え方が広がった。それが18世紀末のフランス革命だった。

 

 

 

昔は王がノブレスオブリージュの精神を持ち、権力を持たない人の分までしっかり責任や義務感を持って物事にあたればよかった。しかし、主権が国民一人一人に移った現代を生きるわれわれは、国民一人一人がノブレスオブリージュの精神を意識しなければならない。

 

 

 

ノブレスオブリージュが意味するところとは、自由や権力に溺れず、しっかり自分を律する心を持ちなさい、ということなのだが、初めから自由に溢れた社会に生まれたわれわれ現代の民主主義国民にとってはなかなか難しいことかもしれない。

 

 

 

フランス革命の時は、国民が圧政に耐え、ようやく自由を勝ち取った。ゆえに人々は自由の有難みを理解していた。しかし現代の民主主義国で暮らす人々は自由を奪われる経験をしていない。ゆえに自由や権利の有難みも分からない。

 

 

 

これらの教訓が示すのは、「健全な自由の精神は一定の規律や束縛の中で育まれる」ということだ。

 

 

 

以下の岩波書店出版の「自由と規律」という本では、英国の厳しいパブリックスクールの生活の中で、真に健全で自由な精神が生徒の中に育まれる様子が綴られている。英国のジョンソン首相もパブリックスクール出身だが、彼の中に健全な自由の精神、ノブレスオブリージュの精神が育まれているのかは、いまだよくわからない。

自由と規律 - 岩波書店

 

 

 

また、私の好きなアニメ作品の中に「東のエデン」という作品がある。この作品では、ある日突然、自分の命じたことをすべて実現できる(100億円分)携帯を渡される代わりに日本社会の改善を命じられた主人公含む11人の物語が描かれている。

 

 

 

作品の中で私利私欲のためだけに100億円を使った者は、管理者側により殺されてしまうルールとなっている。

 

 

 

そしてその魔法の携帯で主人公たちの願いを叶えてくれる女性が電話の最後に必ず言うのが「ノブレスオブリージュ」という言葉。

 

 

 

当時は単純にこの作品の世界観に惹かれて好きになったと思っていたが、いま思い返すと政治体制の本質を問う「ノブレスオブリージュ」の精神がちりばめられていたこともこの作品を好きになった理由の一つだったのかもしれない。

 

 

 

コロナ危機という全く予想外の出来事が、まさか世界の政治体制の根幹を揺るがすようなことになるとは誰も予想していなかったと思いますが、民主主義国家の国民として「ノブレスオブリージュ」の精神だけは常に心に留めておきたいです。

 

 

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「質」の日本 vs「量」の韓国

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

 

本日の米ワシントンポスト紙に「米国は、コロナ対策で日本と韓国をどちらを見習うべきか?」という記事が出ていた。

https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japan-targets-coronavirus-testing-while-south-korea-goes-big-the-us-faces-which-path-to-take/2020/03/28/97e81b44-6eb6-11ea-a156-0048b62cdb51_story.html

 

 

 

記事では、日本と韓国の採用するPCR検査の実施の仕方が主に比較された。

 

 

 

日本ではPCR検査を重症者に限る一方、韓国ではとにかく多くの検査を行う方針が取られており、それぞれのメリット・デメリットが指摘された。

 

 

 

日本の場合は、検査の数を制限するため、感染者数が低く見積もられるというデメリットがある一方、医療従事者の負担を軽減できているとのメリットが指摘された。

 

 

 

具体的には、PCR検査の数を減らすことで、検査時に医療従事者がウイルスに感染するリスクや、マスクや防護服の消費を抑えられるという事実が挙げられた。

 

 

 

一方の韓国はその逆だ。PCR検査を大量に行うことで、人々は自らの状態を正確に知ることができ、適切な予防策をいち早く行うことができる反面、医療従事者の負担が増える

 

 

 

これらの対策の結果、韓国では当初爆発的に増えた感染者が減りつつある一方、日本では逆に徐々に感染者が増えている。

 

 

 

このような両国の様子をみて、米国はどちらを見習うべきか?というのが読者への問いかけだ。

 

 

 

自分が米国の立場ならどちらを採用するだろうか。

 

 

 

この問題は究極的にはPCR検査を行う必要があるかないか」という問いに近い気がする。

 

 

 

これまでの世の中的には、韓国のように検査体制を整え、とにかく検査を行う方が評価される傾向にあった。事実、現在の日本や米国では検査不足が問題視され続けている。

 

 

 

しかし時間が経つにつれ、当初は見られなかった新たな問題が浮上した。感染者の急増による医療崩壊だ。

 

 

 

米国、イタリア、スペインでは感染者の数が多すぎて病院、医者、看護師、医療器具が足りなくなり、医療従事者の感染・死亡リスクが新たに問題視されている。

 

 

 

そしてもう一つ明らかになったのは、この感染症の特徴として8割は軽症・自然治癒が可能で、重症化するのは2割のみという事実だ。

 

 

 

厚生省のHPや治療体験をみても、軽症の人は対処療法または自然治癒と記載されている。

 

 

 

つまり軽症の人は感染しても、ほうっておくか、解熱剤・咳止め薬を飲んで安静にしてれば治るということだ。

 

 

 

 

これらの新たに見つかった問題と発見事項を踏まえると、鍵となるのは軽症の人々への対応だ。

 

 

 

無感染者はそもそも症状が出ていないから、本人も周りもどうすることもできない。

 

 

 

重症者はすぐに病院にかつぎこまれ、検査・治療される。

 

 

 

軽症者はというと、検査を行えば貴重な医療従事者を感染・死亡させるリスクがある一方、無感染だと思い込み検査を行わずにいて、実は感染していた場合、周りの人を感染・死亡させるリスクがある。

 

 

 

医療崩壊が起きつつある現状を鑑みると、放っておけば治る軽症者が検査を行うことで、医療従事者を感染・死亡させ、救えたはずの人々が救えなくなるというのであれば、軽症者の人は検査を行わない方がいいような気がする。

 

 

 

しかし、その場合、検査が行えず、自分が感染しているかいないか分からないため、軽症と思しき症状がある人は感染している前提で自主隔離を行う必要がある。

 

 

 

当初のワシントンポストの記事では、結果的に感染者が増えつつある日本側の対応の方が問題で、検査をばんばんこなしている韓国の方がいいですよね?的なトーンで書かれていたが、上記のような考察を踏まえると、米国への助言は、

 

 

 

「既に医療崩壊しているあなたの国では、これ以上、医療従事者を減らし助かる命を失うのは得策とは言えません。そのため現在の日本のように、軽症者はPCR検査を行わず、軽症と思しき症状がある人は感染している前提で自主隔離を行うのが最善と思われます」

 

 

 

というような結論になったのだが、皆さんはどう思われただろうか?

 

 

 

ただ上記の結論はあくまで米国のように医療崩壊が起きている場合の話で、日本のようにまだ感染者も比較的少なく医療も機能しているうちは、韓国のように検査を行い、感染拡大を抑えるのが最善だと思われる。

 

 

 

 

こういうのを日々考えている指導者や専門家の立場に立つと、本当に危機の中での意思決定というのは難しいんだなと思います。

 

 

 

 

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北欧の日本

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

 

世界がコロナで苦しむなかで、花見に行ったり、外出を控えなかったり、日本人はコロナの脅威を真剣に捉えていない!との批判が今週だけで多く寄せられた。

 

 

 

ニューヨークタイムズ紙の東京支局長は、先日の安倍総理の会見について、日米の記者会見室の様子の違いから、両国の危機意識の違いを皮肉交じりにツイートした。

 

 

 

米国では感染予防の観点から、記者同士の距離を置くよう椅子に張り紙が張られる一方、日本の会見室では、換気・距離の確保・近距離での会話禁止の「三原則」はどこ吹く風と言わんばかり。

 

 

 

そのような日本人の危機意識の欠如が取り出たされるなかで、現在ヨーロッパでも日本と同じように各国から「異質な対応」と揶揄されているのが北欧スウェーデンだ。

 

 

 

壊滅的な被害からヨーロッパ各国が厳重措置を取るなか、政府も人々も比較的マイペースに生活を送るスウェーデンの様子を英BBCや米ニューヨークタイムズ紙などが報じている。

Lockdown, what lockdown? Sweden's unusual response to coronavirus - BBC News

In the Coronavirus Fight in Scandinavia, Sweden Stands Apart - The New York Times

 

 

 

 

これらの記事によると、現在スウェーデンでは、50人以上のイベント・集会は禁止されているものの、人々は街へ繰り出し、多くの店舗・施設が営業を継続しているようだ。

 

 

 

隣国のノルウェーデンマークが国境封鎖、全飲食店・スキーリゾートの営業停止、あらゆる教育機関の休校を実施しているのに対し、スウェーデンでは、国境は開放したまま、パブやレストラン、スキーリゾートも営業継続、休校は高校・大学のみという寛大な対応ぶりだ。

 

 

 

街中を見回すと、カフェでは人々が集まってコーヒーや食事を楽しみ、公園は駆け回る子どもたちで溢れているという。

 

 

 

 

このようなスウェーデンの状況を見て、隣国デンマークのメディアはスウェーデンはコロナ危機を真剣に捉えていないのか?」などと報じている。どこかで聞き覚えのあるフレーズだ。

 

 

 

 

このような寛大な措置を行うスウェーデン社会には、しばしば「自己責任」という言葉が聞こえてくる。

 

 

 

スウェーデンのロベーン首相は国民向けのテレビ演説で、「大人のわれわれにとって、まさに大人の対応が求められている。パニックやデマを広めてはならない」「この危機的状況は誰か一人のものではない。しかし、国民一人一人が重い責任を背負っている」と訴えた。

 

 

 

国民の大多数がこのロベーン首相の演説を視聴し、そして支持したとされている。スウェーデン国民は一人一人が強い責任意識を持ち、各人で手洗いなどの衛生対応や隔離などの措置を自発的に徹底する意識が根付いているとスウェーデンの専門家は指摘する。

 

 

 

またこのような「自己責任」の意識に加え、スウェーデン国民は政府や公的機関に対してより高い信頼を置いていることも、寛大な措置の背景にあると専門家は指摘している。

 

 

 

専門家曰く、スウェーデンでは政府が保健衛生機関の対応に干渉するのは憲法上、禁じられており、このような衛生上の危機的状況下では、政府に代わって保健衛生機関が指揮を取れるような体制になっているという。

 

 

 

故に国民は、上記の公的機関への高い信頼感と合わせて、これらの衛生機関のガイドラインに優先的に従う意識が働くのだそうだ。

 

 

 

専門機関が政府を上回る指導力を発揮するスウェーデン真逆を突き進むのが現在の米国だ。

 

 

 

昨今の米国では、専門家の意見を無視し、専門家のガイドラインとは異なる政策を行っているとしてトランプ大統領に批判が集中している。

 

 

 

トランプ大統領の定例記者会見には、歴代の大統領を支えてきた専門家の姿も見えなくなり、ついには各テレビ局が「映す価値なし」として会見を最後まで放送しなくなる事態に及んでいる。 

トランプ大統領は「映す価値なし」 米主要テレビ局が定例会見生放送を途中で打ち切り(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

 

 

 

 

そんなトランプ大統領の対応に対し、本日付の米ワシントンポスト紙は、コロナ危機を「戦時中」に見立て「戦時中の指導者が必要」と題する社説を掲載。衛生対応の指揮を専門家に委ねる他、トランプのようなぽっと出の指導者ではなく、戦時中を率いたような強いリーダーシップを発揮できる指導者が必要と訴えた。

https://www.washingtonpost.com/opinions/global-opinions/trump-needs-to-put-commanders-in-charge-of-this-war/2020/03/28/c04ca988-704b-11ea-a3ec-70d7479d83f0_story.html

 

 

 

 

一方で、上述したスウェーデンの寛大な政策が功を奏しているのかというと、必ずしもそういうわけでもない。

 

 

 

最新のWHOの統計では、スウェーデンの感染者はここ数日急増し、感染者3046人が報告されている。隣国のノルウェーは3581人デンマークは2046人となっており、もはやスウェーデンの被害状況は他の近隣諸国と比較しても同様の水準に達している。

 

 

 

「どの対応措置が最も効果的かなんて誰にも分からない。意思決定をするのが自分じゃなくて良かった」とスウェーデンの専門家は語っている。

 

 

 

 

 

今の日本の対応はスウェーデンの対応と概ね同じくらいの水準の対応と言えるだろう。

 

 

 

一方でスウェーデンとは異なり、専門機関が指揮を執っているわけでもなく、公的機関への信頼が厚いわけでもない。国民一人一人の責任意識については、渋谷の交差点や花見の様子などを見れば明らかだ。

 

 

 

「北欧の日本」が今後どうなるかは本家日本にとっても重要な指針となりそうだ。

 

 

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幻の世界政府

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

 

世界各地で収まる気配のない新型コロナの状況を受け、ついに国際社会では「世界政府」の樹立が叫ばれ始めた。

 

 

 

声を上げたのは、リーマンショック時の英国を指揮したゴードン・ブラウン元首相(2007-2010)。英ガーディアン紙が26日に元首相の訴えを報じた。

 Gordon Brown calls for global government to tackle coronavirus | Politics | The Guardian

 

 

 

 

ブラウン氏は、新型コロナにより生じている医療・経済危機を乗り越えるには「世界的に協調の取れた対応が必要」とし、一時的な世界政府の樹立を提言した。

 

 

 

ブラウン氏曰く、今回の世界的危機を乗り切るには、世界各国の首脳陣、医療専門家、国際機関のトップを集めた特別対策本部を設ける必要があり、医療・経済の二つ分野で連携した対応を行う必要があるという。

 

 

 

ブラウン氏は、その理由として経済利益の追求と衛生対応がトレードオフの関係になっていることを挙げ、両者ともに機能させるにはより高次の次元から協調した対応を行う必要があると述べている。

 

 

 

医療面では、ワクチンの開発・購入の統制、また不当な違法販売の取り締まりなどが具体的な連携項目として指摘された。

 

 

 

一方の経済面では、各国中央銀行の動きを連動させ、新興国市場からの資金引き上げ回避や、各国財政支出の活用に向けた共同アプローチなどが指摘された。

 

 

 

実務もこなすリーダー的存在が必要だ。再び私が指揮を取るとしたら、G20をより大きな組織に作り変える。現在の状況では、現状最も大きな被害を受けている国、他とは異なる状況にある国、そしてこれから最も多くの被害者が出る可能性のある国(アフリカなど)のすべてに耳を傾けなければならないからだ」

 

 

 

 

 

 

ブラウン首相はリーマンショック時に英国を率いた首相だが、トニー・ブレア元首相の後を引き継いだまではいいものの、自らの所属政党の労働党の支持率は年々減少し、一時は歴史的な水準まで落とし込み、そのまま退陣を余儀なくされた。

 

 

 

年金生活者の女性と話した後に、胸のピンマイクが入ったままであることに気づかず、車に乗り込んだ後、「話さなけりゃよかった」「偏屈な女だった」などと罵ったのがバレて大きな批判を呼んだ話は記憶に残っている。

 

 

 

 

それでもなお、リーマンショックという歴史的な金融危機を乗り切った経験からか、今回のガーディアン紙の報道の中でも、リーマンショック時に単一国家のみで危機を乗り切ることはできず、当時、反対を押し切りG20を各国共通の歯車としたと語っている。

 

 

 

首相退任後は完全に政治の表舞台から去ったブラウン氏だが、今回のコロナショック勃発を機に、昔の輝かしい経験から「世界政府」などというどこぞの海賊漫画に出てきそうな実現可能性の低い妄言を呟きにまた政治の表舞台に出てきたのだろうか?

 

 

 

 

実はブラウン氏は26日、英フィナンシャルタイムズ紙にも寄稿し、今回ガーディアン紙に語った内容と同様のことを述べている。つまりG20をベースとした医療・経済面での世界全体の協力・連携だ。

 

 

 

G20が基軸となり、医療面では治療・ワクチン開発の連携した対応、経済面ではWHOをはじめとする国際機関への資金援助を行うべきと訴えている。

 

 

 

ブラウン氏はここでもリーマンショック時にG20が行った大規模な財政出動、そして反保護主義の経済政策がいかに有効だったか、そして単一国家のみでは危機を乗り越えられなかったことを語っている。

 

 

 

一見これだけ見ると元首相が昔を振り返りながら、各方面で好きなことを言い放っているだけのように見えるかもしれない。

 

 

 

 

しかし実のところ、今回のコロナショックをリーマンショックになぞらえて世界共通のアプローチを主張しているのはブラウン氏だけではない。危機が深まるにつれ、過去、そして現在の指導者たちが続々と世界共通のアプローチの必要性を訴え始めている。

 

 

 

 

医療面での支援については、ここ何日かで取り上げているように、昨日はエチオピアの英雄、アビー首相がアフリカへの支援を必死に訴える寄稿をフィナンシャルタイムズに行った。アビー首相もブラウン氏と同様、WHOとG20の強いリーダーシップを強く求めている。

エチオピア首相「アフリカ救わないと世界が終わる」 - Unsocial Hours

 

 

 

そしてその数日前には、もはや時の人になりつつあるWHOのテドロス事務局長が米ワシントン・ポストにアビー首相の先立つ形で、アフリカをはじめとする紛争地域の国々に向けた先進国からの医療・資金援助を求め、世界で団結したコロナ対策の重要性を訴えた。

テドロス事務局長、ワシントンポストで世界に懇願 - Unsocial Hours

 

  

 

この2人に加え、医療と経済の二つの側面のうち、経済面でのリーダーシップを強く訴えたのがマリオ・ドラギ前ECB総裁だ。ドラギ前総裁は25日にフィナンシャルタイムズ紙に寄稿し、今回のコロナショックで民間企業が受ける損失を各国政府が一丸となって全額補填すべきとの主張を行った。

 

 

 

より大規模で抜本的な政府による財政出動を促し、企業が躊躇なく経営ストップできるような経済体制の維持を訴えた。ドラギ総裁はコロナ危機は戦争状態と等しいとまで言い切っており、戦争状態にあるようなマインドセットを保てと喝を入れた。

 

 

 

この動きにさらに先立つ形で、同じく経済の観点からリーマンショック時のような対応を行うべきと主張したのが、バーナンキ元米FRB議長とその後を継いだイエレン前FRB議長だ。

 

 

 

2人も前述の人物らと同様、19日付のフィナンシャルタイムズ紙に共同寄稿を投稿し、各国中銀の対応レベルをリーマンショック時と同等かそれ以上に引き上げ、協調した金融政策を取るべきと強く訴えた。

バーナンキ、イエレン元FRB議長の提言 - Unsocial Hours

 

 

 

バーナンキ元議長はブラウン氏と同様、リーマンショックを自らの就任期間で経験している。リーマンショックを共に経験した二人がリーマンショック時の対応を再び行うべきと口を揃えて主張しているのは偶然なのだろうか。

 

 

 

 

ただ、たかだか直近1週間とそこらの間にリーマンショックの経験者から現在の指導者に至るまで、これだけの数の世界の指導者が医療・経済面での連携・協力を叫んでいるのは少し驚きだ。

 

 

 

そしてその彼らの主張の中に多く登場するのが、G20やWHOを基軸とした、協調の取れた政策をリーマンショックレベルの水準で行うという訴えだ。

 

 

 

これらの指導者たちのみならず、世間一般でももG20やWHOの指導力不足は囁かれ始めている。以下の記事ではG20指導力不足が指摘されていることが報じられている他、WHOについては先日テドロス事務局長の退任を求める署名が50万人を超えた。 

G20、問われる実行力 具体性欠く新型コロナ対策(時事通信) - Yahoo!ニュース

 

 

 

既に世界では、コロナの深刻な広がりから、各国の政治的対立が和らぎつつある。

 

 

 

つい先日までは罵り合いを続けていた米中間では、トランプ大統領習近平主席との間で電話会談が行われ、積極的な情報共有、医療物資の支給が約束された。

 

 

 

また米国のトランプ大統領は先日、北朝鮮金正恩委員長と電話会談を行い、支援体制を共に約束した。

 

 

 

このような中で自らがコロナに感染してしまった英国のジョンソン首相も、欧州をはじめとする連携を訴えた他、トランプ大統領とも電話会談を開き、連携を誓った。

 

 

 

 

徐々にではあるが、これまで深まりつつあった政治的な亀裂が、人類全体の危機意識が高まるにつれ、解消されつつあるのかもしれない。

 

 

 

このような流れができつつあるからと言って、冒頭ブラウン氏が掲げたような「世界政府」の樹立は到底かなわないかもしれない。

 

 

 

世界政府といえばかっこいいが、各国の法律や政策方針を上回るような発言力を得るには、それ相応の正当性が必要になる。

 

 

 

国際法が何と言おうが、国連が何と言おうが、基本的に自国の法律、自国民が最優先であるという考え方はどこの国にも根強く存在する。

 

 

 

ただこの非常事態の中で、各国が明確な医療専門家の指針なく錯綜し、経済的ダメージを膨らませ続ける現在の状況下において、ブラウン氏がいうような「世界政府」という高次元の組織が何らかの形で画期的政策を生み出し、その発言に各国を従わせられるような正当性を持たせることができるというのであれば、夢にまで見た世界政府の実現も不可能ではないのかもしれない。

 

 

 

仮に世界政府ができるのであれば、ブラウン首相が勧めるようにG20を基盤とするのか?その中で指導力を発揮するのは米国か?中国か?あるいはドイツなどのその他の国か?世界政府の指示に日本は従うのか?

 

 

 

疑問が絶えず出てくるが、非常事態の時くらい、ありもしない想像に思考を巡らせるのも悪くないかもしれない。

 

 

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エチオピア首相「アフリカ救わないと世界が終わる」

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

 

エチオピアのアビー・アハメド首相が本日の英フィナンシャルタイムズ紙に寄稿を投稿した。

 

 

 

アビー首相は隣国との領土紛争解決に尽力し、2019年にその功績を評価されノーベル平和賞を受賞したエチオピアの英雄。またエチオピアWHOのテドロス事務局長の出身国でもある。

 

 

 

 

アビー首相は寄稿を通じて、「コロナ対応でアフリカを救わないと先進国含む世界全体がやられるぞ」とのメッセージをしきりに訴えた。

 

 

 

寄稿の主な内容は以下の通り。

 

 

 

・アフリカのような経済・医療後進諸国では、先進国のような抜本的対応はすぐにはできない。アフリカでウイルスを抑えられなければ、必ず先進国含む世界全体に再び拡散する 

 

 

 

・現在行われているような世界全体で協調性の取れていない各国個別の対応は、短絡的で継続不可能で非生産的

 

 

 

エチオピアでは、手洗いは金持ちの行うことで国民の半分は行えない。また国民の半分が綺麗な水も飲めない。また社会からの隔離措置も難しい。コミュニティ意識が強い国で食事もみんな一緒のお皿で食べる。また気候サイクルに沿って農業を営んでいるため、少しでもその流れが乱されれば食糧供給に深刻な被害が出る。さらに国内最大の企業で主要な外貨獲得源のエチオピア航空が経営危機に瀕しており、このままだと外貨が得られず、外国から医療物資・機器が購入ができなくなる

 

 

 

・これらはエチオピアだけの問題ではなく、アフリカ全土の問題。アフリカでパンデミックを抑えられなければ、世界全体に危機が及ぶ

 

 

 

・コロナ対応においては、世界全体を指揮するリーダーシップの欠如が露呈した。WHOとG20が世界全体の指揮を取り、協調した対応を行う必要がある

 

 

 

アフリカへの支援・援助金を引き上げて自国の対応費に充てないでほしい。アフリカへの援助金は今がまさに必要なときで、今カネを引き上げられたらアフリカが終わる。

 

 

 

 

 

二日前にはWHOのテドロス事務局長がワシントンポストでアフリカ含む紛争地域への支援を訴えたが、アビー首相のトーンはそれより少し強めな印象。アフリカを救わないと世界全体が危機に陥る、という主張が目立った。

 テドロス事務局長、ワシントンポストで世界に懇願 - Unsocial Hours

 

 

 

アフリカからカネを引き上げないでくださいという最後の主張は、おそらくはアフリカで大開発を行っている中国に向けたものだろうか。

 

 

 

いずれにしても今先進国は自国の対応で手いっぱいのため、本来であればWHOなどの国際機関がリーダーシップを取らなければならないというのはごもっともだ。

 

 

 

こないだのオリンピックの延期の時と同様で、結局、上の機関が中止・延期を命令してくれないとどこの組織も対応に踏み切れないという構図になっている。現在は、市町村 < 都道府県・州 < 国 < WHOという構図になっているため、やはり影響力のトップにあるWHOが命令・警告を下せば、それ以下の組織にとっては命令を下す理由付けになる。

 

 

 

日本の国会では、野党が与党の政策に対し「科学的根拠がない」との批判を続けているが、そもそもこのような未知のウイルスに関して明確な科学的根拠が明らかになるまで待っていたらすべての対応が後手になってしまう。そのような状況下で保健衛生機関のトップを務めるWHOが勧告を出すことはすべての国にとって重要な行動指針となる。

 

 

 

各国が警戒措置を強めるなか、いまだに日本では人々が外出を自粛しない様子について、世界各国からの批判が強まっている。

 

 

 

ブラジルのボルソナロ大統領は25日、ツイッター上で、このパンデミック下で花見に集まる日本人の様子を写した動画を投稿し、「日本のウイルスだ!」と訴えた。

ブラジルのボルソナロ大統領「これが日本のウイルスだ!」花見客を揶揄 | ハザードラボ

 

 

 

ちなみにこれは、日本人がウイルスを拡散させているという批判ではなく、「日本人がいまだこれだけ余裕ぶっこいているのだから、ウイルスなんて大したことない」という主張の裏付けに用いられた。ボルソナロ大統領はウイルスを軽視しているとして国内から批判が寄せられている。

 

 

 

また米ニューヨーク・タイムズ紙は、日本人がウイルスを軽視しているとし、「日本人はコロナを真剣に捉えていない」と批判する記事を昨日掲載している。

Japan’s Virus Success Has Puzzled the World. Is Its Luck Running Out? - The New York Times

 

 

 

 

経済利益と衛生対応がトレードオフの関係になるなかで、それぞれのトップともいえるWHOとG20がバランスの取れた抜本的措置を取ることが求められている。エチオピアの英雄の声がより幅白いリーダーの元に届き、抜本的な措置が講じられる日はいつになるのだろうか。

 

 

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GPS監視でラブホ・風俗は禁止になる?

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

 

欧州のスロバキア議会は昨日、新型コロナ対策として、人々の携帯電話位置情報を保健当局が収集・利用・監視するのを許可する法案を正式に可決した。

 

 

 

人々が政府の隔離命令を遵守しているかどうかを位置情報を使って監視する狙いだという。スロバキアは人口約550万、これまでに216人の感染者が出ている。

 

 

 

政府関係者によれば、今回の位置情報による監視措置は、同様の措置を導入したことでウイルスの拡大抑止に成功しているシンガポール、韓国、台湾の例に倣ったという。

 

 

 

一方で、人々の位置情報を政府が監視することに、一部の識者からはプライバシーの侵害行き過ぎた統制であるとの反発の声が出ている。

 

 

 

 

 

 

というわけなんですが、そういえば韓国でも自宅隔離者の行動を監視できるスマホアプリが導入されたというニュースを目にした。

MIT Tech Review: 韓国政府が新型コロナ感染者に専用アプリ、GPSで外出監視も

 

 

 

なんかラブホテルにいてもバレて晒されたりするみたいですね、怖すぎる、、

「ラブホテルにいた」 新型ウイルス患者の情報、韓国は出しすぎる? - BBCニュース

 

 

 

台湾でも隔離下にある人々は携帯のGPSとメッセージシステムで監視され、自宅を離れたら警告が行くらしい。360万の罰金はきつい、、、

台湾、隔離無視しクラブ行った男に罰金360万円 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News

 

 

 

ベトナムGPSの監視を発表している。

ハノイ市、自宅隔離者をGPSで監視=新型コロナの感染防止で - ベトナム ニュース ライナー [Vietnam News Liner] | 社会

 

 

 

「明るい北朝鮮ことシンガポールも調査員の動員、監視カメラによる監視、違反者への罰金など、独裁政権の強みを存分に発揮している様子。

焦点:シンガポールのウイルス対策、他国がまねできない徹底ぶり - ロイター

 

 

 

 

 

さてこうなってくると、携帯電話を持ち歩いた場合、政府に行動を監視され、濃厚接触とみられる行為は一切禁止されることになる。

 

 

 

上記の例を見て思うのが、同様の措置が日本で取られ、濃厚接触にさらなる規制がかかった場合、真っ先に禁止されることの一つに風俗営業があるのではないかということ。

 

 

 

実際に世界では既にそのような事態が起きている。

 

 

 

西アジアの国バングラディシュでは、コロナ対策で風俗営業が禁止され、禁止された風俗業者側が国を相手に賠償金を請求する事態に発展している。

Coronavirus: Bangladesh shuts largest brothel over Covid-19 fears - World News

 

 

 

首都ダッカの西約100km先に位置するDaulatdiaという町にバングラの中でも最大級の風俗街が存在し、そこでは約1500人の売春婦が生活を送っている。一日に5000人の客が訪れるという。

 

 

 

地元警察は、一帯の風座店に4/5までの営業停止を命じるとともに、売春婦の生活維持のためにコメの配布を発表した。

 

 

 

一方でこれだけの支援では営業停止中、1500人の売春婦の生活を維持できないとして、風俗店側からはさらなる支援を要請する声が相次いでいる。

 

 

 

 

 

 

日本では昨日今日、小池都知事をはじめとする1都4県が今週末の外出禁止令を出したことを受け、スーパーマーケットに人が殺到しているが、今後の被害が拡大すれば、なくなるのは食料品だけに限らないかもしれないですね。

 

 

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テドロス事務局長、ワシントンポストで世界に懇願

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

WHOのテドロス事務局長とマーク・ローコック人道問題担当国連事務次長が昨日、米ワシントンポスト紙に寄稿を投稿した。タイトルは「コロナにもそれに対する人類の対応にも国境という境は存在しない」"Covid-19 knows no borders. Our response shouldn't, either"

https://www.washingtonpost.com/opinions/global-opinions/wealthy-nations-pandemic-fight-doesnt-stop-at-their-borders/2020/03/24/94afdae8-6e0c-11ea-b148-e4ce3fbd85b5_story.html

 

 

 

両者は寄稿を通じて、昨日24日に国連が加盟国に要求した、紛争地域の住民や難民に対する20億ドル(約2200億円)のコロナ対策人道支援を支持してほしいと世界各国に訴えた。

国連総長「即時に停戦を」 コロナ拡大で呼びかけ (写真=ロイター) :日本経済新聞

 

 

 

コロナウイルスは今や紛争地域の人々の元にも及んでいる。これらの地域の人々は容易に石鹸で手を洗うこともできなければ、綺麗な水を飲むこともできない。そして仮にコロナに感染し深刻な状態に陥ったとしても、入院することさえ叶わない

 

 

 

「盤石な医療体制を持つ国々でさえコロナウイルスの圧力の前に屈するというのであれば、紛争、自然災害、気候変動などの深刻な人道危機に晒されている国ではどうなるのか、想像してみてほしい。ウイルスがこれらの国々に広まるのを許せば、数百万人の命が脅かされ、地域全体が混乱に陥る恐れがある。そうなれば、ウイルスは再び世界全体を襲うことになるだろう」

 

 

 

「現在、国内のパンデミックと闘っている国々は、当然の如く国内の自国民を優先的に扱っている。しかし、それらの国々が貧困国を守ろうとしなければ、結果として自国民も守れないという厳しい現実が存在する」

 

 

 

「国連による支援プランは、ウイルス検査に必要な研究設備や人々の治療のための医療機器など、必要不可欠な備品の供給を行う。また、難民キャンプへの手洗い所の設置や、アフリカ・アジア・中南米地域の各地に空路や活動拠点を設け、人道支援者や供給物資が最も必要とされている場所に届くようにする。さらに安全維持や人々の保護の仕方に関する公の情報発信にも取り組む」

 

 

 

「これらを踏まえ、各国政府に2つのお願いをしたい。1つ目は、この国連の人道支援プランを固く支援してほしい。このプランは、正式な資金援助があって初めて機能する」

 

 

 

2つ目は、現在既に国連が行っている人道支援プランへの資金援助を継続してほしい。既存の支援プランからコロナウイルス対策へと支援資金が移されれば、コレラなどの病気が蔓延しかねず、そうなればより多くの子どもたちが栄養失調に陥り、また過激主義者の台頭を許す環境を生むことになる。コロナウイルスの温床を広げることにもつながりかねない」

 

 

 

「世界中の人々がウイルスのパンデミックがいつまで続くのかを知りたがっているが、本当のところ、われわれにもまだ分からないパンデミックはまだその初期段階にある。しかし、われわれが確証をもって言えることは、パンデミックが今後どのような道を辿るかは、各国、地域社会、そして各個人が今後どのような行動を取るかに委ねられているということだ」

 

 

 

「時間を要し、結束や協調も必要になるが、ウイルスを撃退することは可能だ。このウイルスとの闘いにおいて、中途半端なやり方は許されない。コロナウイルスは人類全体を脅かしている。であれば、人類全体でウイルスへの反撃を行うしかない」

 

 

 

 

 

 

まさに世界全体の状況を憂慮すべきWHOの事務局長ならではのメッセージといったところだが、足元、自国のみの対応で手一杯の国には一体どの程度響くのだろうか。

 

 

 

そもそも自国経済への影響から対策費の拠出を渋っているような国にとっては、まさに耳が痛い話のようにも思える。しかし、ご指摘はごもっともだ。

 

 

 

現在、日本のメディアの報道を見ていても米国や欧州などの被害拡大状況は報じられていても、中東やアフリカ、中南米の状況はあまり報じられてない印象。それゆえに、現時点で日本人含む先進国の人々がどの程度これらの地域を気にかけている、あるいは気にかける余裕があるのかは不透明なのが現実だ。

 

 

 

実際のところ、直近1週間で、アフリカ・中南米では爆発的に感染者が増えている。欧米での数の爆発とは異なり、毎日のように新たな国で初の感染者が報告されている。しかもこれらの国々では、国境封鎖、都市のロックダウン、航空便の全面規制、時間指定した外出禁止令など、ありとあらゆる手が尽くされていてなお、感染が止まらない。

 

 

 

先日ついにシリア難民にも感染者が出たと聞いたときは、いよいよだなと思った。コロナのせいであまりというかほとんど報じられていないが、シリアではロシアとトルコが停戦を結んでいたイドリブという地域で戦火が止まず、大量のシリア難民が戦火を逃れるためにトルコ海岸に押し寄せ、毎日のように法を破りギリシャに向かって海を渡っている。ちなみに移民はダイヤモンドプリンセスみたいな豪華客船ではなく小舟に数十人が山積みになって日本から韓国くらいの距離をボートで渡る。一方で移民を受け入れたくないギリシャは到着した難民に向かって催涙ガスを発砲しトルコに追い返しているため(そして結局トルコが難民を引き受けるため)、トルコがギリシャの対応に激怒し、EUとの協議を要請して惨状を訴えかけるもEUに塩対応され、たまらずトルコ外相が3日前くらいのFTに「コロナも大変だけどこっちもやばいから注目してくれ」という内容の寄稿を投稿していた。このような中でシリア難民にコロナが見つかったのだ。まさにカオスだ。

 

 

 

 

 

日本では昨日東京都で新たに40人の感染が確認され、小池都知事が今週末の外出を自粛するよう呼び掛けて速報が飛び交ったが、上記の国々の状況と比べればお遊びのようなレベルの低さだ。

 

 

 

もちろんそれは日本の被害がまだ相対的に少ないからという以外に他ならない。イタリア、スペイン、ドイツなどでは感染者が一日に数千人増えるなんてことはここ数週間ざらにあり、死者も一日で数百人単位で増えている。そんな中、感染者が40人出たなんていうのは可愛いものだ。

 

 

 

何なら日本では昨日に至るまで、コロナもピークを迎えたような雰囲気があり、休校などの解除もささやかれ始めていたが、それについてもワシントンポスト紙は批判的な記事を掲載している。

https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japans-social-distancing-is-shrinking-as-coronavirus-fears-ease-too-soon/2020/03/24/7c816cee-6d0c-11ea-a156-0048b62cdb51_story.html

 

 

 

紙面上の記事のタイトルは、「日本は社会から距離を置く措置から距離を置いた」

 

 

 

先日埼玉スーパーアリーナで行われたK-1の試合など、いまだ日本の人々が大規模なイベントを控えない様子などが紹介された上で、

 

 

 

「東京都では、多くの専門家が長きにわたり警告していたことがまさに証明された。人々は数週間程度であれば社会的に距離を置くことにも耐えられるが、最終的には室内にこもるのに飽き、ほんの些細な吉報を口実に再び外へと飛び出して行ってしまうということだ

 

 

 

「この日本の事例により、新型コロナ対策で欧州や米国で人々が数カ月間も社会から距離を置くことができるという見方は難しくなった」

 

 

 

昨日は和歌山を絶賛したかと思えば、今度はこの叩きようだ。良いところは褒め、悪いところは晒す、中立・公平で新聞社の鑑のような報じ方だ。まあしかし、現状の日本対応は上記の国々の対応と比べれば、なめくさっている以外のなんでもない。ワシントンポストが嘆く理由もわかる。

日本の和歌山、世界から絶賛される - Unsocial Hours

 

 

 

 

元々の寄稿に話を戻すと、ただでさえコロナ対応で後手を踏んでるように取られがちで、かつ中国寄りと批判されているテドロスさんが、今度は紛争地域やアフリカの貧困国も気にかけてくださいよ、なんていう寄稿をしたら、日本を含む先進国がこの様なのに、自分とこの出身国(エチオピア)地域に感染が出始めたら対応が早いな!みたいな心無い批判が寄せられるんじゃないかと思うとなんとなく心がそわそわする。

 

 

 

まあ実際は先進国がこの様だから貧困国だともっとやばいんでほんとにお願いしますっていうことなのだが、なかなか先進国にも余裕がないため、難しいところだろう。

 

 

 

そういえばツイッターのタイムラインでテドロスさんの辞任を求める署名が50万人を超えた、というリツイートを目にしたが、なんとなくやり場のない怒りがテドロスさんに向かっている気がして気の毒な気もする。このおっちゃん前にちょっと調べたら、わりとすごい実績ある人でやっぱりなるべく人がなっているんだなあと地味に関心したのを覚えている。

 

 

 

こんな未知のウイルスに対して、うまく立ち回れるほうが逆にすごいと個人的には思う一方で、うまく立ち回ってくれなきゃ困るという意見も痛いほどわかるため、なかなかにやるせない。

 

 

 

収束する気配が見えないなか、今後のWHO、日本政府の対応が厳しくなり、在宅ワークがマストになることを個人的には期待しています。

 

 

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