Unsocial Hours

諜報員の日々のつぶやき

北欧の日本

 

お疲れ様です、かるなです。

 

 

 

世界がコロナで苦しむなかで、花見に行ったり、外出を控えなかったり、日本人はコロナの脅威を真剣に捉えていない!との批判が今週だけで多く寄せられた。

 

 

 

ニューヨークタイムズ紙の東京支局長は、先日の安倍総理の会見について、日米の記者会見室の様子の違いから、両国の危機意識の違いを皮肉交じりにツイートした。

 

 

 

米国では感染予防の観点から、記者同士の距離を置くよう椅子に張り紙が張られる一方、日本の会見室では、換気・距離の確保・近距離での会話禁止の「三原則」はどこ吹く風と言わんばかり。

 

 

 

そのような日本人の危機意識の欠如が取り出たされるなかで、現在ヨーロッパでも日本と同じように各国から「異質な対応」と揶揄されているのが北欧スウェーデンだ。

 

 

 

壊滅的な被害からヨーロッパ各国が厳重措置を取るなか、政府も人々も比較的マイペースに生活を送るスウェーデンの様子を英BBCや米ニューヨークタイムズ紙などが報じている。

Lockdown, what lockdown? Sweden's unusual response to coronavirus - BBC News

In the Coronavirus Fight in Scandinavia, Sweden Stands Apart - The New York Times

 

 

 

 

これらの記事によると、現在スウェーデンでは、50人以上のイベント・集会は禁止されているものの、人々は街へ繰り出し、多くの店舗・施設が営業を継続しているようだ。

 

 

 

隣国のノルウェーデンマークが国境封鎖、全飲食店・スキーリゾートの営業停止、あらゆる教育機関の休校を実施しているのに対し、スウェーデンでは、国境は開放したまま、パブやレストラン、スキーリゾートも営業継続、休校は高校・大学のみという寛大な対応ぶりだ。

 

 

 

街中を見回すと、カフェでは人々が集まってコーヒーや食事を楽しみ、公園は駆け回る子どもたちで溢れているという。

 

 

 

 

このようなスウェーデンの状況を見て、隣国デンマークのメディアはスウェーデンはコロナ危機を真剣に捉えていないのか?」などと報じている。どこかで聞き覚えのあるフレーズだ。

 

 

 

 

このような寛大な措置を行うスウェーデン社会には、しばしば「自己責任」という言葉が聞こえてくる。

 

 

 

スウェーデンのロベーン首相は国民向けのテレビ演説で、「大人のわれわれにとって、まさに大人の対応が求められている。パニックやデマを広めてはならない」「この危機的状況は誰か一人のものではない。しかし、国民一人一人が重い責任を背負っている」と訴えた。

 

 

 

国民の大多数がこのロベーン首相の演説を視聴し、そして支持したとされている。スウェーデン国民は一人一人が強い責任意識を持ち、各人で手洗いなどの衛生対応や隔離などの措置を自発的に徹底する意識が根付いているとスウェーデンの専門家は指摘する。

 

 

 

またこのような「自己責任」の意識に加え、スウェーデン国民は政府や公的機関に対してより高い信頼を置いていることも、寛大な措置の背景にあると専門家は指摘している。

 

 

 

専門家曰く、スウェーデンでは政府が保健衛生機関の対応に干渉するのは憲法上、禁じられており、このような衛生上の危機的状況下では、政府に代わって保健衛生機関が指揮を取れるような体制になっているという。

 

 

 

故に国民は、上記の公的機関への高い信頼感と合わせて、これらの衛生機関のガイドラインに優先的に従う意識が働くのだそうだ。

 

 

 

専門機関が政府を上回る指導力を発揮するスウェーデン真逆を突き進むのが現在の米国だ。

 

 

 

昨今の米国では、専門家の意見を無視し、専門家のガイドラインとは異なる政策を行っているとしてトランプ大統領に批判が集中している。

 

 

 

トランプ大統領の定例記者会見には、歴代の大統領を支えてきた専門家の姿も見えなくなり、ついには各テレビ局が「映す価値なし」として会見を最後まで放送しなくなる事態に及んでいる。 

トランプ大統領は「映す価値なし」 米主要テレビ局が定例会見生放送を途中で打ち切り(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

 

 

 

 

そんなトランプ大統領の対応に対し、本日付の米ワシントンポスト紙は、コロナ危機を「戦時中」に見立て「戦時中の指導者が必要」と題する社説を掲載。衛生対応の指揮を専門家に委ねる他、トランプのようなぽっと出の指導者ではなく、戦時中を率いたような強いリーダーシップを発揮できる指導者が必要と訴えた。

https://www.washingtonpost.com/opinions/global-opinions/trump-needs-to-put-commanders-in-charge-of-this-war/2020/03/28/c04ca988-704b-11ea-a3ec-70d7479d83f0_story.html

 

 

 

 

一方で、上述したスウェーデンの寛大な政策が功を奏しているのかというと、必ずしもそういうわけでもない。

 

 

 

最新のWHOの統計では、スウェーデンの感染者はここ数日急増し、感染者3046人が報告されている。隣国のノルウェーは3581人デンマークは2046人となっており、もはやスウェーデンの被害状況は他の近隣諸国と比較しても同様の水準に達している。

 

 

 

「どの対応措置が最も効果的かなんて誰にも分からない。意思決定をするのが自分じゃなくて良かった」とスウェーデンの専門家は語っている。

 

 

 

 

 

今の日本の対応はスウェーデンの対応と概ね同じくらいの水準の対応と言えるだろう。

 

 

 

一方でスウェーデンとは異なり、専門機関が指揮を執っているわけでもなく、公的機関への信頼が厚いわけでもない。国民一人一人の責任意識については、渋谷の交差点や花見の様子などを見れば明らかだ。

 

 

 

「北欧の日本」が今後どうなるかは本家日本にとっても重要な指針となりそうだ。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

記事を気に入っていただけたら、励みになりますので、以下のバナーもクリックいただけると大変嬉しいです。(サイドバーにも貼ってあります)


海外ニュースランキング

 

Twitterもやってますので、よければこちらもどうぞ ↓↓

かるな (@unsocial_hours) | Twitter

 

f:id:Unsocial_Hours:20200329211601j:image